物事の本質を考える

こんにちは、匠ゼミナール代表の大久保です。そろそろ1学期の終わりが見えてきましたね。新しい学校やクラスには馴染んできたでしょうか?ここから夏休みに入ると生活習慣が崩れがちになるので、今から夏休みの計画を立てて有意義な休みになるようにしていきましょう。

先日テレビを見ていると、気象病について取り上げられていました。低気圧が来ると頭痛がしたり身体が重くなったりするという、気象条件にひっぱられて起こる体の不調のことを気象病といいます。僕が見ていた番組では、「梅雨になると湿度が上がり、自律神経の働きが乱れて腰痛や関節痛が起こる」という話をしていました。その話を聞いたときは、正直に「そんなことまで関係するものなのか」と驚きました。

自律神経というのは、内蔵の働きや代謝、体温のコントロールなどをコントロールする神経です。心身を活発にする(興奮させる)交感神経と心身をリラックスさせる副交感神経がバランスをとって働くものなのですが、先ほどいったような気象条件や不規則な生活などで思いのほか簡単に乱れてしまいます。例えば、夜になったら副交感神経がしっかり働いてリラックスすることで眠りに就けるのですが、寝る直前までテレビやスマホを見ていると脳が興奮して交感神経が優位になり、なかなか眠れなくなる、というような感じです。自律神経の乱れについては最近様々なところで取り上げられているので、気になった方は調べてみてください。

さて、話を戻しましょう。梅雨時期に起こる腰痛や関節痛の原因が、自律神経の乱れにあるというところです。この腰痛や関節痛に対処するためには、自律神経の乱れをもとに戻すために規則正しい生活や食事をしたり、湯舟につかったりする、ということが効くそうです。

しかし、原因が自律神経にあるということを知らなかったらどうするでしょうか?痛いところにシップを貼ったり、マッサージをしたり…“外側”から治そうとするのではないでしょうか。

そうした、いわゆる対症療法は、一時的には効果が出て痛みもマシになるでしょうが、根本的な原因が解決できていないのでしばらくするとまた繰り返すということになるでしょう。

一方で、「梅雨の時期には自律神経が乱れて腰痛や関節痛が起きる場合がある」という知識を一つもっているだけで、対症療法に加えて生活習慣を整えるように動くことができます。痛みを持っているところだけに対処するのではなく、身体全体に対してアプローチをすることになるので、次にまた同じことが起こっても症状が軽くなるという期待もできるでしょう。

身体だけではなく、物事というのはすべて同じことだと思います。問題が起こったときに表面上はなんとか対処して取り繕っても、根本的な原因に対処しない限り、また別のタイミング、別の場所で問題が発生してしまいます。大事なのは、そうなってしまった原因を見つめなおし、どう対処すればいいのかについて学び、対処することです。「今までこうやってなんとかしてきた」という習慣を変えることになるのは大変かもしれませんが、長い目で見て、後から振り返ったときに「あの時に対処しておいてよかった」と思う日が必ずやってきます。

もちろん、自分で調べるには限界があるので、困ったときには専門家の意見を聞くのもいいでしょう。身体の不調なら、かかりつけのお医者さんに。勉強や進路については、匠の先生に。自分自身をしっかり見つめなおしながら、一歩ずつ進んでいきましょう。