新年の抱負を

皆さま、あけましておめでとうございます!系列の匠個別予備校教室長の井上です。今年はいったんどんな一年になるのでしょうか。皆さまの夢や目標に近づく、ワクワクに溢れた一年になることを願います。

さて、新しい年を迎え、新年の抱負や目標を立てる人も多いのではないでしょうか。高校時代を振り返ると、冬休みに年頭所感を書くという課題が毎年ありました。年頭所感とは、読んで字のごとく、年の初めにあたって思うこと・この一年の抱負を述べるというものです。

皆さんはどうでしょうか。今年はこれが出来たらいいなぁ、なんて年始に目標をたてても、そのうち段々と意識が薄れていって、あんまり覚えていないなんて経験がある人もいるのではないでしょうか。そうなってしまうと、目標は達成できるはずもありません。まず、1年もモチベーションが続かない。さらには、ろくに覚えていない目標なんて達成のしようがありませんよね。目標を立てること、特に「良い」目標を立てることは、実はとても難しいことです。今回は、年始にあたって、良い目標とはなにかを少し考えてみたいと思います。

さて、そもそも「目標」という言葉を使ってきましたが、よく似た言葉に「目的」があります。辞書を引いてみると、「目的」は「行為の目指すところ」、「目標」は「目的を達成するために設けた目当て」とあります。目的は、いわば目的地で、目標は道程というと分かりやすいでしょうか。当然ですが、目的地が無いのに進むことはできません。また、目的地が同じでも、道のりが異なれば目的地にたどり着くまでの時間や景色が変わってしまいます。これを目標達成に当てはめて考えてみましょう。目的が定まっていないのに行動を起こすことは出来ません。また、同じ目的を達成しようとする場合でも、どのくらいの期間をかけるのか、どんなトレーニングをするのかなど、途中経過は大きく異なります。すなわち、目的を立てても目標が無ければ具体性が無く実現可能性が低いですし、目標しかなくても目的が無ければモチベーションが維持できません。したがって、目標達成には、目的と目標の両方をきちんと立てることが大切です。ですから、なにかを達成しよう!と決めたら、目的と目標の両方を立ててみましょう。

そして最後に、目標達成のために、目的・目標の他にもう一つ、忘れてはいけないものがあります。目的と目標を、目的地と道のりに例えて説明したので、乗換案内を使う場面で考えてみましょう。目的地を入力して検索すると、道のり(ルート)が表示されると思いますが、検索するためには、まず現在地を入力しなければなりません。今、あなたがどこに居るのかによってルートは大きく変わります。目標達成する場合には、目的はもちろんのこと、現在地をしっかりと分析して理解したうえで、その2点を結ぶように目標を立てることが大切です。

なにか達成したいことがあるならば目的、目標そして現在地の3点が大切だということをお話してきました。何かを始めようとするとき、今いる現在地からしかスタートすることは出来ません。したがって目標達成とは、自分を深く見つめ直し、自分をより良い自分へと変えていく過程のことだと思います。2024年が皆さんにとって大きな飛躍の年になるように願っています。