切磋琢磨の本当の意味

こんにちは!高針台中学校前校の南です。
みなさんは「切磋琢磨」という四字熟語を知っていますか?
今では、ライバル同士で競い合い、励まし合いながらお互いを高め合っていくという意味で使われることが多いですね。
しかし、本来の意味は自分自身が学問や技芸に励み、自らを高める行為のことを指すのです。

切磋琢磨は「切するが如く、磋するが如く、琢するが如く、磨するが如し」という言葉として論語に登場しています。これらの言葉は、石や動物の骨から、美術品や宝石を作り出す過程を指しています。
「切する」とは動物の骨を加工すること、「磋する」とは象牙を加工すること、「琢する」とは宝石を加工すること、そして「磨する」とは石の加工をすることです。

学校で木工を習ったことがある人はサンドペーパー(紙やすり)を使ったことがあるでしょう。表面をつるつるにしたいからといって、いきなり目の細かい“やすり”で磨いても上手くいきません。材料を大まかに加工した後は、目の粗い“やすり”を使って細かい傷をつけていき、そこから順番に目の細かいものに変えてゆきます。
つまり、「磨く」という工程は細かな傷を何度も何度も付けていき、最終的に目で見えないレベルでの凹凸をなくしていく事なのです。

自分を磨くことも同じです。
小さな失敗(=小さな傷)をたくさんしていく中で、自分自身が洗練されていき才能が磨かれていくのだと思います。
ですから、失敗することは長い目で見れば自分にとっての貴重な財産なのです。
失敗をたくさん経験している人は、誰よりも多くのチャレンジをしている人です。
皆さんも失敗を恐れず色々なことにチャレンジしていきましょうね!