何事も「守守守」の気持ちから!

みなさんこんにちは!匠ゼミナールの南です。長く厳しい冬を越え、少しずつ春らしくなってきたように思います。新3年生はいよいよ受験生になりますね。また新2年生も、学年が一つ上がり英語や数学でつまずきやすい時期です。いずれにしても、4月は進級をする大事な月です。3月のうちにしっかり準備をして、良いスタートを切りましょう!今月号は、新たなスタートを控えた皆さんに、ぜひ知ってもらいたい、そして実行出来たら大きく成長につながる考え方をお伝えしようと思います。

「守破離」という言葉を知っていますか?聞いたことがある人は多いと思います。守破離とは、もともと剣道や茶道などで、修業における段階を示した言葉です。大辞泉によると、「守」は、師や流派の教え・型・技を忠実に守り、確実に身につける段階のこと。「破」は、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階のこと。「離」は、独自の新しいものを生み出し確立させる段階のことを指します。今では剣道や茶道などに関わらず、ビジネスやスポーツなどの世界でも守破離が通用すると言われ、関連書籍なども多く出回っています。ネット検索でも、本当に多くの検索結果がヒットします。そして、生徒と関わってきた経験から考えてみるに、学力が伸びていく生徒には、守破離がしっかりしている生徒が多いです。なかでも、「守」に徹する生徒は、ほぼ間違いなく伸びていきます。なぜでしょうか?

「守」とは、学習内容で言えば、初歩的な計算問題や公式、文法、単語などでしょう。英単語を覚えていないのに、英文が読めるはずないですよね。公式をおぼえきっていないのに解答が作れるはずがありません。「長文が全然読めない、読み方を教えてほしい、訳し方を教えてほしい」といって問題を持ってくる生徒は、そもそも英単語を覚えていないだけ、ということはしょっちゅうあります。「教材を一周した」「一回やった」という生徒に小テストで満点取れるか聞くと、なぜか「それは出来ない」と言われることもあります。最もよくあるのは、なにかと出来ない理由を作って覚えるのを諦めようとするという手です。やりきれば完璧になるものを「これくらいでいいや」と思って、手を抜いていませんか?問題が解けないと嘆く前に、まず基礎事項を徹底的に覚えましょう。さらに態度面で言えば、先生の話すことをしっかりと、そして素直に聴くということでしょう。先生方から日々アドバイスや宿題などをもらっていますね。苦手だからと言って、説明をよく理解しようともせずボーっとしたりしていませんか?他事を優先して素直に聞かずに放っていないでしょうか。

そもそも、なぜ「守」に徹するのかというと、そのみちでうまくいっている人(先生)は、あなたの欲しい結果を既に手に入れた人であり、その人のやり方を同じようにやりきることが出来れば、ある程度成功を手にすることが出来るはずだからです。先生は、豊富な経験から何をすれば何が伸びるか推測する力に長け、だからこそ、皆さんに伝えるアドバイスや宿題には師の意図が隠れています。ですから、まずは素直にきき入れて、徹底的にやりましょう。手を緩めて最初から我流を入れてはいけません。しっかりと基礎を反復し、しっかりとアドバイスを実行する、それが大事です。

このように説明すると、言われたことを言われたようにやるだけか、と勘違いする人がいますが、そうではありません。本当に「守」に徹すると、型通りやろうとすればするほど、その通り出来ないところが見えてきます。それが「あなたらしさ」でありあなたの特徴です。そうなったら自然と「破」の段階に進みます。あなたの特徴に合う方法に自ずと変化していきます。ですから、まずはしっかりと「守」に徹しましょう。そして、基礎をしっかりと固めてから次のステップへ進みましょう。それが、遠回りなようにみえて、一番の近道だと私は思います。